放射線を防ぐには。
アルファ線
10cm程度の空気層でさえぎることができます。紙などでも遮蔽可能。
ベータ線
暑さ1cmのプラスチック板程度でほぼ遮蔽可能。ただし、
高いエネルギーを持ったベータ線は鉛や鉄に
あたってエネルギーの高いエックス線を発生させるので注意が必要。
ガンマー線
低いエネルギーのガンマー線やエックス線は鉛などの重い物質で、
弱めることができる。
セシウム137のガンマ線などは、エネルギーが高いため、
遮蔽する物質の重量が重要。
鉛でもコンクリートでも水でも、ほぼ同等の効果で弱めることができる。
完全遮蔽は難しい。
中性子
水素原子と衝突したときに、最も大きなエネルギーを失う。中性子の遮蔽には、
通常、水素をたくさん含む物質が用いられる。完全遮蔽は難しい。
放射線に関する量と単位
吸収線量(グレイ:Gy)
放射線が電離や励起の形で単位質量の物質に置いていったエネルギーの大きさで表す放射線の量。どんな放射線にも使える一番基本的な放射線の量。短時間に数Gyの放射線を受けると命にかかわる可能性があるが、100mGy以下では、動物実験でほとんど影響が観察できない。
吸収線量率(グレイ毎時:Gy/h)
放射線の強さを表すための基本的な量。
等価線量(シーベルト:Sv)
低い線量を低い線量率で受けたとき、放射線の種類による組織や器官の平均吸収線量。1〜2Svより小さな領域でしか使うことができない。
実効線量率(シーベルト:Sv)
標準的な体格の男女について、それぞれの放射線感受性に応じて、全身の組織や器官の重み付けし合計した値を、男女間で平均した線量。放射線防護の目的でのみ用いる。実効線量から個人が将来ガンにになる可能性を推定することはできない。
実効線量率(シーベルト毎時:Sv/h)
放射線ぼうごのための放射線の強さを表す量。
放射能の強さ(ベクレル:Bq)
一秒間に一個の放射性同位体の原子核が壊変するような放射性物質の量。
放射線の強さ(キューリー:Ci)
ラジウム1gを基準とする昔使われた放射能の強さを表す量。1Ci=37000000000Bq
放射能濃度(ベクレル毎kg:Bq/kg)
食品中の放射性物質に関する暫定規制値などに使われる量。
放射能濃度(ベクレル毎m^3:Bq/m^3)
汚染水の放射能の強さなどを表すのに使われる量。
表面汚染密度(ベクレル毎m^2:Bq/m^2)
ものの表面の放射能汚染の程度を表すのに使われる量。